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2008年5月16日 (金)

GWの読書(続き)

「フードアナリストが選ぶ横浜中華街の名店」を読んで引っかかりを覚えた部分についてのメモ。さらに細かく見てゆくともっと出てくるかもしれないが、とりあえず今回ざっと列挙しておしまいにしてしまおう。

・ウンチク、「麻婆豆腐」と「麻辣豆腐」について

後者の方がより本格的という記載有り。先の記事にも記載したが、中華街の店舗で上記2つの名前を使い分けている店を見たことがない。全店調べきれない以上皆無とは言い切れないが、少なくとも一般的な話では無いと思う。せいぜい「四川風」と付く方が辛めの傾向にある、という程度だ。

・梅蘭市場通り店

「相席にしない」という記載有り。あんなに行列ができて混雑する店でそんなことがあるのだろうか、とちょっと検索しただけで相席になった例がいくつも見つかった。こちらとか、こちらとか、こちらとか。こういう簡単に反例が見つかるようなものを安易に載せるのはいかがなものか。

・福満園新館

「接客が中華街屈指」と記載がある。ここはグループ内の人事異動があるので、どの時期のどのスタッフにあたったかで少々変わると思う。全般的に接客が良い方の店だとは思うが、屈指と言うほど良くもないと思う。個人的には好きな店の一つだけど。

・保昌

よくマスメディアに出てくる巨大中華たこ焼きが出ていた。有名だし、ネタ的にはおもしろい料理なのだが、わざわざ新しい本に記載するまでもない気がする。「冷やしねぎそば」なんかの方がよほど良いような気がする。

・口福

「エビマヨが一番人気」との記載。台湾系の料理店でそういう記述になるのはとても違和感がある。魯肉飯とかもいけるのに。あと、台湾料理かどうかはさておいて、店頭に書いてある「カモ肉のローストブラックペッパー風味」とかいうのも「エビマヨ」なんかに比べればおもしろそうなのだが。

・大珍樓本店

食べ放題の店が「名店」と名の付く本に掲載されると言う時点でなんか違うと思った。

・謝甜記2号店

ミネラル分豊富な「ゲラントの塩」を使用との記載。粥のコクが出るらしい。ダシで良く煮込むお粥において、塩に含まれるミネラル分なんて、誤差範囲だったりしないのだろうか。ブラインドテストして分かるほどの差がでるのだろうかと疑問に思った。焼いた肉に振りかけるとかなら直接舌に触れるので差が出そうな気はするのだけど。

・レポーターの自己紹介が妙

「覆面調査員で活躍したい」と抱負を述べている人がいたが、すでに顔写真が出てしまっている。また、「若い人たちにも親しめるお店を紹介していけたら」と 書いている人もいたが、レポートした店が招福門で、食べて紹介した料理が「フカヒレステーキ」、4620円。言っていることとやっていることが食い違っている気がする。

・自腹取材?

Allaboutにおける宣伝協会のページでは「自費で取材」とある。が、協会の別ページでは「取材補助金」を配布した旨の記述がある。後者に出てくる出版企画の名前と今回の書名は完全一致はしないのだが、本の方に書かれている取材時期と、このページに書かれている時期が2006年11月で合っていることから、同じ本のことを指しているのだと思われる。なので、ほんとに自腹取材だったのか少々疑問に思える。

とまあこんな感じで、読みながら何かと引っかかりを覚える部分が多い本だった。個々人の記述力や取材力に関していろいろあるとは思うのだが、編集とか監修の段階でもっとツッコミどころが減るようにフォローすることができなかったのだろうか。というか、まともに監修がなされたのだろうか?そっちが一番の疑問点だ。


【おまけ】

実はついでなのでフードアナリスト関係の「五感で楽しむ食」という本にもGWに目を通していた。料理についての軽いウンチクと資格自体の紹介(なんとミシュランやザガットと同列に書いてある)があり、さらっと読める実に軽い本なのだが、一ヵ所だけすごく引っかかりを覚えた部分があった。イタリア料理の紹介部分なのだが、

「南部は地中海の豊富な魚介類を使った素材を生かした料理(ナポリピッツァなど)が特徴になっています。」

とある。ナポリピッツァのどこに魚介類が使われているんだったっけ?イタリア料理には全然詳しくないのでどなたか教えていただきたい。Wikipediaナポリピッツァの基礎知識のページを見ても全然魚介類との関係が分からないのだった。

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コメント

 私はこの本を読んでいませんが、本須さんのブログを見てから読んでみたくなりました。いわば間違い探しのゲーム本として。
 そこで思い出すのが『決定版 横浜中華街裏ワザBOOK』です。これはひどかった。間違いが50箇所くらいありました。地図上の店の位置が違っていたり、通りの名前が間違っていたり、何年も前になくなった店が載っていたりと、とても書籍といえるものではありませんでした。
 出版社に苦情を書いて出そうと思っていたところ、「横濱中華街光臨指南」の記事を見てしまい、もうあきれて出すのもいやになってしまったことを思い出しました。
 あの書籍は間違いが多いだけではなく、他人のHPやコメントを盗用していたそうです。
〔参考〕
http://homepage3.nifty.com/~t-gucci/info01.htmlです。

投稿: 酔華 | 2008年5月17日 (土) 08時09分

URLが間違っていましたかね。
再度、これです。
http://homepage3.nifty.com/~t-gucci/china1.html

投稿: 酔華 | 2008年5月17日 (土) 08時11分

フードアナリスト本の方は、買う必要は全く無いですが、図書館で借りて間違い探しをしてみるのはいいかもしれませんね。こういう品質の本に税金が使われていると思うと少々複雑な心境ですけど。

『決定版 横浜中華街裏ワザBOOK』ですが、実質取材はほとんどゼロで、ネットからの引き写しだけで作ったんだろうと思っています。時期の違う情報がてんでバラバラに入っていてそれはもうひどいものでした。

中華街の話題を扱うBBSからも盗用していたふしがあって、当時私がそこに投稿した情報もいくつか盗られていたと思っています。

確か最も被害が大きかった「横濱中華街光臨指南」の方が弁護士を通じて抗議して詫びを入れさせましたが、BBSの方には詫びも何もありませんでした。

その後、しばらくしてこの本は書店から見かけなくなりましたが、回収したわけでもないので、今でも図書館で見かけます。いわばこの出版社の所業が永久にさらし者になっているというわけです。


(当時のBBSログ)
2004.12.12あたりが該当
http://chat-chinatown.com/keiji/chu_50-101.htm

(amazon.com)
書評に剽窃に関するコメント有り。
http://www.amazon.co.jp/%E6%B1%BA%E5%AE%9A%E7%89%88-%E6%A8%AA%E6%B5%9C%E4%B8%AD%E8%8F%AF%E8%A1%97%E8%A3%8F%E3%83%AF%E3%82%B6Book-YCG-GO%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%B1%80/dp/4575153389/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1210981095&sr=8-1

投稿: 本須 | 2008年5月17日 (土) 09時09分

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