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2008年9月17日 (水)

マゼメンスキーとヒヤメンスキー(3)

長々と続けた混ぜ麺・冷や麺シリーズもこれで一段落。微温系とラーメン系で締めである。

(微温系)
この系統で一番最初に思いつくのが、「海南飯店」の汁無しネギソバ、735円。今でもこの値段で出しているかどうかは不明。汁無しとメニューには書かれているが、結構汁は入っている。葱と叉焼の乗ったあっさり味の麺である。

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同じ汁無し和えそばでも、「金陵」の方は味付けがかなりしっかりしているタイプ。こちらは740円だった。味の方はちょっと塩気がきついかな、と思えるくらい味がしっかりついている。叉焼は当然金陵の叉焼だからうまくないはずがない。

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「龍鳳酒家」のザーサイと叉焼のまぜそば、750円。ランチメニューの片隅にさらっと書いてあって、少し気づきにくい品だ。ネギとキュウリと叉焼、レタスが和えられて麺の上にどっかり乗っていて、一番上にザーサイが乗せられている。最後に白ごまが軽く振られている。サラダっぽい感覚の麺料理である。味付けが少々単調気味なので、途中でテーブル上の胡椒とか辛子などの調味料を使って味にバリエーションを加えると良い。

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「獅門酒楼」の叉焼葱拌麺、900円。キュウリ、葱、叉焼、を味付けして少量のスープと一緒に麺にかけたような品。味は塩味ベース。これを食べた時は麺が少しやわらかすぎてふにゃっとしていた。値段からするとちょっと割高かな、という内容だった。

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「謝謝」のニラとガーリックのあえそば、1000円。麺の上から小葱と揚げたガーリックがかかっている。ガーリックは厚切りで揚げすぎというか焦げてる。麺は並。葱は火が通っていないものがそのまま乗っている。メニューの名前を見るにおいしそうだと思ったのだが、実際食べてみて、麺と小葱とガーリックがびっくりするほど全然合わなかった。とてもじゃないがこれで1000円は取りすぎだと思う。どうも間に合わせで適当に作った感がある。謝謝は夜のメニューに1000円の麺類を3種出しているが、これでは残り2種は食べる気になれない。

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「愛群」の牛バラ和えそば。1050円。皿の上の麺にスープがかかっていて、その上から牛バラの煮込みとネギとスプラウトを混ぜたものが乗っている。基本的にはここの名物の牛バラかけご飯の麺バージョン。名物だけあって、ここの牛バラはたいへんにおいしい。お好みでつける調味料として、中国山椒が良く利いた唐辛子の味噌を出してくれるのだが、この味噌が大変おいしく、牛バラの煮込みに良く合う。これくらいちゃんと手間がかかっていておいしければ1000円越えてもまあいいかな、という気がする。安いことに越したことはないのだけれど。

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和え麺関係で外せないのが「萬来亭」の拌麺、840円。麺の上から叉焼とネギと小葱がのっていて、さっぱり目の胡麻ダレがかかった品。これはとてもおいしい。この店は上海焼きそばも名物だが、夏はこちらに限る。数シーズン前からはこれにお好みでつける激辛の調味料も頼めば出してくれるようになった。非常に辛いのでちょっとだけつけて食べるのだが、これがあるのと無いのとではかなり満足度が違う。下の写真では左側にちょっと赤く見えるのが、その激辛調味料である。

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萬来亭の開業当初は拌麺はまだ無くて、夏は冷やし中華が出ていた。下の写真がその冷やし中華、750円。この時はたまたま麺が翡翠麺だった。具は叉焼ともやしとキュウリで、上から胡麻が振ってある。タレは胡麻ダレで今の拌麺のタレに近い味だった。開業後2~3年目の6月頃だったか、暑い日に「まだ冷やし中華は始まらないの?」と催促したら、和え麺だったらすぐできるよ、と出してもらったのが今の拌麺の原型。そのシーズンだったか、次のシーズンあたりに拌麺はレギュラー入りして、逆に冷やし中華を見かけなくなってしまった。今となっては懐かしい品である。

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和え麺系で異色なのが「萬和樓」の麻醤麺、750円。具はもやしと小松菜と揚げたまねぎだったか。麺は太めでもっちり、タレが独特で胡麻の風味がかなり強くかなり甘い。この時は黒胡麻も使ってしまった、とかおじさんが言っていたが、人によってはもっと白いタレで供されることもあるのかもしれない。

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あとは中華街からは外れるが、青山方面で「Essence」のハムユイと季節野菜の和え麺、1470円。相変わらずめちゃくちゃに高い。具は赤カブにマコモ、小松菜、そしてハムユイ。ハムユイで調理する場合、ハムユイをカリッカリに揚げてしまう店があるが、ここはほどよく火が通ってねっとりした感触。実においしい。麺は丸くて太くパスタのよう。食感もかなりパスタっぽかった。おいしいのだけれどやっぱり値段がきついと思う。地代が高い地域で料理を食べるのはなかなかにきつい。

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あともう1件、中華街からはずれるが、三宿の「新記」。なぜか中華街では見かけない香港麺というタイプの麺料理を出している。下の写真はつみれとワンタンの和え麺。この時はセットメニューにしたので、これに小さな丼がついて1050円。香港麺は極細で、歯ごたえがとても良い。歯でプツプツと噛み切る感触がとても良い麺である。タレは醤油味ベース。あっという間に食べ終えてしまうので大盛りとか欲しい気がした。中華街でもどこかの店でやって欲しいなぁと思う。雰囲気的に「新福記」あたりで出すとちょうど良い気がするのだが。

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(ラーメン系)

最後、ラーメン系。馬さんのお店「龍仙」の冷やしネギソバ、735円。具は葱とキュウリと叉焼。どんぶりに入って出てくるが、スープも麺も冷たい。どんぶりには氷まで入っている。出てきたとたんにラーメンの香りがテーブル上に漂う。普通に冷やし中華とか和え麺系を連想して注文すると大外しするが、これはこれでアリだと思う。味の方は普通にラーメンを冷やしたような味だった。

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以上、3回に渡ってお送りした、混ぜ麺・冷や麺。30件以上の例を出しているが、どれもこれも店ごとに異なった顔立ち、味、価格帯を持っている。こういうのをいろいろと比べながら食べ歩くとほんとにおもしろい。今年もそろそろ冷や麺のシーズンが終わるが、また来年もいろいろな店が工夫したものを食べてみたいと思う。

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コメント

ラーメン系でショックを受けたのは「接筵」の冷やし中華。
具は少なく、氷がタップリ。
参考:http://blog.goo.ne.jp/chuka-champ/e/e7ae7ef5e2a36eb6e134d9869d383124

今はなき「大上海」。ここも氷入り。
しかもスチール製の器。
頭が痛くなります。
参考:http://blog.goo.ne.jp/chuka-champ/e/844b27efae5168db2369244e4d27aa5d

「清風楼」の冷やしそば。
これも独特ですね。
店の方々も独特ですが…

この企画は、来年もやってください。
お待ちしています。

投稿: 酔華 | 2008年9月17日 (水) 08時39分

そういえば「清風楼」の冷やしそばはまだ食べてません。
あそこは料理はともかくお店の人の雰囲気がちょっと苦手です。
人気店のせいか、効率よく人数をさばくことに注力している
感じなんですよね。


この企画はさすがに毎年できるほどネタがたまりませんから、
また数年後といったところでしょうか。
まだまだ知らない混ぜ麺冷や麺があると思うので、
のんびり調査を続けます。

投稿: 本須 | 2008年9月17日 (水) 19時30分

素晴らしいシリーズでした!!
辞典にして購入したい気分。
私もあえ麺が大好きなので、
拝見していてたまらず、今晩はナンチャッテあえ麺にしてしまいました。

投稿: ほんま | 2008年9月17日 (水) 22時21分

今回全部で30件前後出しているので、もうちょっとふくらませれば、
なんちゃってガイド本くらい書けたかもしれませんね。


混ぜ麺関係は、シンプルな割に、お店の自由度が高いので、
値段や具材、盛りつけ、味付け等、それぞれのお店の独自性や
スタンスを垣間見ることができておもしろいです。

中華街のほとんどの店舗でこの系統の料理は出していると思いますから、
全数調査して分析してみるとなかなかおもしろいことになると思います。
残念ながらお腹が1つしかないので、個人では回りきれませんけど。

プロの人も、お店の口上垂れ流しのなんちゃってガイド本なんか
作っていないで、一定の切り口で総ざらい・分析するような本を
出してくれればいいのにな、とよく思います。

投稿: 本須 | 2008年9月18日 (木) 00時15分

すばらしい、研究(本当にそう思います)楽しませて頂きました。

微温系は日本では割と新しいジャンルかと思います。油ソバなんてのも出てきましたしね。ご存知かもしれませんが、タイの麺類は、汁あり(ナーム:水の意)とヘーン(汁なし:意味は解りません、)がデフォルトであります。ビールのつまみとしては汁なしが好きです。

金陵のは、私の時だけかもしれませんが麺が冷水で締めてありました。好みとしてはぬるめがよかったかな。

新記の撈麺 美味しいですね。このお店で、販売している自家製辣油をかけるとさらに美味しくなりました。

なぜ中華街に香港麺が無いのか不思議に思います。

投稿: ぺりお | 2008年9月18日 (木) 14時37分

微温系はほんとに微妙で、最初からそのつもりだったのか、
冷やし損なったのかは、同じものを何度も食べないと分からなかったりします。

ですので、微温系に出したものも実はそうでないものが混じっているかもしれません。

香港麺、なぜ中華街で出さないのかほんとに不思議ですね。

投稿: 本須 | 2008年9月18日 (木) 22時26分

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