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2009年8月10日 (月)

食べ放題を征く(三国志新館編)

食べ放題探索シリーズ、最後の3店舗目は営業歴1ヶ月に満たない「三国志新館」である。

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本当は食べ放題店の比較は新旧2店舗の比較だけで終わろうと思っていたのだ。が、つい先日金メダリストを全面に押し出す営業方針をとる「三国志」が新たに「三国志新館」を開業し、そこで食べ放題を始めたのだ。ならば、その金メダリストやらが食べ放題にどれだけの影響を与えているのかを見てみようと、急遽3店舗目の調査を行うことにしたのだった。

今回は3名で訪問。店に入ると2Fに案内される。できたばかりなのでフロアは綺麗だ。店員の愛想は結構良く、店員層も若い。それほど広い店舗でないので1F、2F合わせても店のキャパはそれほど大きくなく、満席になったとしても厨房が回り切らなくなるという心配はなさそうな感じだ。

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食べ放題は2480円。オープン記念なので少し安くなっているが、元の値段は2800円である。ドリンクバーは350円。ドリンクバーをつけても時間無制限なのがこちらの特徴である。なお、アルコール飲料を入れた飲み放題の場合は時間制限が2時間となり、ラストオーダーは30分前と縛りがきつくなるので注意が必要だ。今回はアルコール無しのドリンクバーのみで、のんびり時間無制限で食べることにした。ちなみに一度の注文は6品までというルールになっている。大量に食べ残しが生じた場合のペナルティなども他の食べ放題の店と大体同じルールだ。

ドリンクバーを注文すると、プラスチックのコップが渡される。フロアの端にドリンクサーバがあるので、あとは自由に飲んで下さいということのようだ。

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テーブルには食べ放題のメニューだけでなく、コースのメニューや別料金のフカヒレ姿煮のメニューが置いてある。しかし、一人3000円程度の食べ放題の店でフカヒレに12000円も使う人っているのだろうかと少々疑問に思う。まあ、三国志自体がフカヒレ専門店を称しているので、こういうメニューは看板上外せないのかもしれない。

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あと食べ放題の人気メニューについて「今月のランキング」というのがテーブルに置いてあった。まだ開店から1ヶ月経っていないと思うのだが。この辺は他店でも開業1日目からメニューに「当店の人気メニュー」などというものを目にしたりするので、細かいことを言わないのがお約束なのかもしれない。

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ところで、この2Fのフロアなのだが、ふと、外を見ると向かいの世界チャンピオンと目が合ってしまうのだった。向かいの世界チャンピオンに覗かれながら食べ放題を食べるのは微妙に気まずい。ちなみに窓の外を一部覆っている黒い物はこちら側の金メダリストの看板の帽子部分にあたる。

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さて、今回は時間無制限で3名なので、かなりいろいろと食べることができた。

【料理一覧】

  1. 前菜三種の盛り合わせ
  2. 蟹肉入りフカヒレスープ
  3. 北京ダック
  4. 北京ダック肉の細切り炒め
  5. 海老のマヨネーズ和え
  6. 四川マーボー豆腐(激辛)
  7. 牛肉のオイスターソース炒め
  8. 鶏肉の辛味炒め
  9. 有頭海老の香り揚げ
  10. 三種海鮮の炒め
  11. スブタ
  12. 牛肉の黒コショウ炒め
  13. 鶏肉の特製ソースかけ
  14. 特製焼き餃子
  15. ショウロンポウ
  16. スペアリブの黒豆蒸し
  17. フカヒレスープ
  18. 豚バラ肉の角煮
  19. 高菜チャーハン
  20. ジャージャー麺
  21. フカヒレシュウマイ
  22. 冷やし中華
  23. タンタン麺(辛)
  24. 若鶏の唐揚げ
  25. デザート類

それではそれぞれの品を紹介してゆこう。

前菜三種の盛り合わせ

メニュー写真はこんな感じ。

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実物はこちら。メニューと比べると微妙に乗っている飾りが異なる。盛り合わせの内容は、クラゲ、叉焼、バンバンジーである。それぞれ、大根、きゅうり、レタスが敷いてあり、比較的丁寧な作り。食べ放題ではへたすると、乾ききった前菜物が出ることを覚悟しないといけなくなるが、ここはきちんとしている。叉焼とバンバンジーのソースが少々安っぽいが十分食べられるレベルである。

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蟹肉入りフカヒレスープ

メニュー写真はこんな感じ。

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実物はこちら。一人一椀ずつ出してくれる。人数分頼んでも一品扱いになる模様。この手の物は片栗粉で固まりすぎたものが出てくることが多いが、今回はランチのおまけ程度にはちゃんとしている。蟹肉もフカヒレらしきものも写真ほどではないが、一応入っていた。比較的ボロが出やすい塩味ベースだが、味付けも特に悪い点が見つからない。

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北京ダック

食べ放題恒例の北京ダックである。高級料理として食べると高い割にはそれほどでも、と思ってしまう一方、安い方を食べると安いなりにイマイチだね、となってしまいがちな、なかなか立ち位置の難しい品だ。でも、近頃の食べ放題ではたいていこれが入っている。

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で、今回出てきた品だが、北京ダック皮の切れ端が4枚。胡瓜、白ネギ、甜麺醤、半月の皮が4枚ついてくる。北京ダックは表面が脂でテカテカで写真写りが良いが、ふにゃっとしていて焼き物としてはNG。できている物を温め直して持ってきているのだろうが、その温め方に問題があると思われる。

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こんな感じに餅に乗せて包んで食べる。包んでしまえば皮の善し悪しはあまり分からなくなるのだった。

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北京ダック肉の細切り炒め

お店の方でも滅多に頼む人がいないと思っていて、あまり準備していなかったのだろう。この品は出てくるまでかなり時間がかかっていた。ニンニクの芽、筍、赤ピーマンで甘い醤油味ベースで炒めてある。肉も比較的軟らかく普通の味。臭みも無し。

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海老のマヨネーズ和え

マヨネーズソースに加えられている練乳の分量がかなり多く、甘くてくどいが、ジャンキーな物が好きな向きには好まれそうな味。海老は芝海老。かなり衣でふくらませている。揚げてから少々時間がたっている感じだったが、エビマヨソースで全部ごまかしがきくので欠点があってもほとんど分からない。

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四川マーボー豆腐(激辛)

メニューはこんな感じ。

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実物はこちら。激辛と書いてあったが、激辛とはほど遠い。三国志のランチメニューで昔出ていたマーボー豆腐の方がよほど辛い。今回のものは豆腐に適当なソースを和えたくらいのもの。しかし、他店の食べ放題で出た品よりはまともな味。メニューと比べると上に乗ってる青物が省略されている。どうもここの食べ放題はメニュー写真からトッピングを抜いた物が実物になる傾向にあるようだ。

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牛肉のオイスターソース炒め

玉葱、ピーマン、パプリカと牛肉片をオイスターソースで炒めた物。ソースがくどいが普通に食べられる品。牛肉は十分柔らかい。

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鶏肉の辛味炒め

鶏肉の揚げ物をピーマン、タマネギと唐辛子で炒めた物。ピリ辛でジャンキーな味。スナック的に食べられる品なので、ビールのつまみには良さそう。揚げ物も一応揚げたてのようだった。衣は独特。

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有頭海老の香り揚げ

メニュー写真はこちら。

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実物はこちら。さすがにメニュー写真のように綺麗に並べて出すことはしないようだ。丸ごと揚げた海老を薬味で軽く合わせてある。皿の下の方は油の切りが悪いが、全般的にからっと揚がっていて、頭からバリバリ食べられる。皿の下の方の油の切れさえ改善すれば悪くない品。

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三種海鮮の炒め

海老、イカ、小柱が入った炒め物。店によってはべたべたにとろみのついたタイプが出てくるが、ここはとろみは普通。味付けは塩味ベースだが、他の品に比べて異様に味が薄かった。火の通りは問題なし。店によっては三鮮と書いて置きながら、二鮮ということも多い(たいてい帆立を抜いてくる)が、ここは3種きちんと入っていた。

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スブタ

揚げた豚と玉葱、ピーマン、赤ピーマン、を炒めて味付けた物。ソースはトマトケチャップベースっぽい感じ。ソースが異様に均質で、合わせ調味料として業務用に作られたもののように見えるが、味は特に悪くない。

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牛肉の黒コショウ炒め

メニュー写真はこちら。

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実物はこちら。トッピングのヤングコーンが見あたらない。牛肉、玉葱、ピーマンを黒胡椒で炒めた物で、予想外に甘みを付けた味付けになっていた。味としては悪くない。牛肉も柔らかい。火の通りも問題なし。牛肉の炒め物系はきちんとしているようだ。

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鶏肉の特製ソースかけ

メニュー写真はこちら。

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実物はこちら。いわゆる油淋鶏だが、メニューに比べて鶏肉のスライスがやたらと薄く歯ごたえが足りない。質のあまり良くない鶏肉を違和感なく食べさせるための工夫なのだろうか。どこかの居酒屋で出てくる油淋鶏もどきに近い。

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特製焼き餃子

ごく普通の餃子。焼き加減は特に問題なしだが、具の中央が異常に熱い。皮は薄め、具はしっかり入っている。安い餃子だと、無理矢理肉汁を仕込んだり、増量するために余計な材料を入れたりすることがあるが、ここはそういうことはないようだ。普通に食べられる品。

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ショウロンポウ

皮はかなり薄いが破けていない。皮の表面は結構荒れているので多分冷凍。肉汁はしっかり入っていた。皮の閉じた部分がちょっと固いが。食べ放題の品と思えば良い方。

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スペアリブの黒豆蒸し

メニュー写真はこちら。

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実物はこちら。やはりメニュー写真と比べるとトッピングが抜けている。味付けは悪くないが、肉質が今ひとつ。あと、食べる部分が少なめだった。

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フカヒレスープ

メニュー写真はこちら。

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実物はこちら。私はこの品は未食。メニュー写真より具が少なめなことを除けば特に可不可無く見える。ランチのおまけで出てくる程度はキープしているようだ。

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豚バラ肉の角煮

味付けの醤油味だけが妙に濃くいまひとつ。肉質もそれほど良くない。肉に少々臭み有り。

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高菜チャーハン

明らかな手抜き。作り置いたものを出してきたという印象。盛りつけた表面も乾いている。中もバサバサ。炒飯の残り物を食べている感じがした。他の品が比較的まともだっただけにこの品の印象の悪さが際だつ。この品のために他の品の印象も悪くしてしまうのはもったいなさすぎる。要改善であろう。

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ジャージャー麺

安い麺類として特に問題なし。キュウリも乾いていたりしなかった。ソースは作り置きだと思うが、食べ放題の一品だと思えば全く問題無い。ソースに入っている具の量がメニュー写真と全く違う点は少々印象が良くなかったが。

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フカヒレシュウマイ

フカヒレがトップに乗っている程度の味はごく普通の焼売。

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冷やし中華

メニュー写真はこちら。食べ放題メニューにこんなものが入っているとは予想外。つい注文してしまった。

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実物はこちら。随分メニュー写真と違う。海老もトマトも卵も無い。汁は酸味のある醤油味ベース。味としては良くも悪くも無し。安い冷やし中華だと思えば特に問題無いレベルだが、メニュー写真とこれだけ違うと印象は良くない。炒め物などのトッピングで手を抜くのと、この手の品でトッピングを抜くのでは印象がまるで違うことを認識すべき。

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タンタン麺(辛)

メニュー写真はこちら。

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実物はこちら。辛いと言うほどの味付けではなかった。小ポーションでちょっと炭水化物ものを足したい向きに丁度良い。胡麻の香りがどうとか言い出すと別だが、安い坦々麺と思えば全く問題無い品。

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若鶏の唐揚げ

一応揚げたて。質はほか弁の唐揚げと大体同じくらいか。良くも悪くもない。ビールと一緒につまむには良いレベル。

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デザート類

デザート類は冷蔵庫に入っていて自由に取ってこれる。冷蔵庫の中にそれぞれの品は比較的潤沢に入っており、品切れの心配は全く無かった。

黒胡麻プリン。私は未食。見た目かなりゼラチン多めで重い感触。

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マンゴープリン。これもゼラチン多めで重い。

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果肉は思った以上にちゃんと入っている。味もそれなり。悪くない。ゼラチン入れすぎでもったりしすぎている点を改善すればもっとおいしいと思うのだが。

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これもちょっと固めの仕上がりだが、デザートの中では一番おいしく感じた。愛玉ゼリー

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レモンゼリー。これは私は未食。

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杏仁豆腐。ランチのおまけについてくるものに近い。良くも悪くも無し。

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タピオカミルク。私は未食。特に良くも悪くもない印象。

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【総評】

総じてこれまで巡った食べ放題の中では最も出来が良かった。食べ放題なので質はそれほど上げられないが、明らかな調理上の手抜きが少なめな点が良い。基本的にメニュー写真からトッピング部分を手抜きする程度におさまっていて、調理自体がひどいというものはほとんど無かったようだ。接客も中国人のみだったが、比較的若いスタッフがメインでファミレス程度にはきちんとしていた。取り皿も足りなくなると追加してくれる。皿を下げるタイミングも悪くない。ただ取り皿の洗浄が少し雑で、かざしてみると油が残っている皿が結構あった。自動洗浄なのかもしれないが、洗剤はあまりケチらない方が良いと思う。

金メダリストを正面に出す商売のやり方は私自身の好みからは大きくはずれるが、食べ放題に出てくる料理の質としては、3店舗巡った中で最もまともだった。とはいえ、食べ放題というくくりの中で最も良かっただけであり、それほど質の高いものが出てくるわけでは無く、あまり過剰な期待をしてはいけないものだ。また、料理から金メダリストの存在を感じ取れたかどうかという点については、あまりそういうものは感じられなかったというのが正直なところ。無理矢理こじつけて、調理のあからさまな手抜きをあまりさせていないという点にその存在が影響していたのかもしれない、と言ってみるのが精一杯というところか。これはコース料理の方を食べないとはっきり分からないのかもしれない。

あと、支払いレジのところでレシートをお願いすると、食べ放題で注文した内容がずらっと全部印字されたものを渡してくれた。後からどれだけ食べたのかを確認できる点は良かった。

最後に、今回の注文と品が出てくる時間のタイムテーブルを示す。デザート類は適宜自分で取ってこれるのでタイムテーブルからは除いた。赤丸が注文時、青丸が料理の到着時である。緑色で書き入れている数字は所要時間。実際に鍋を振る必要のある炒め物と時間短縮が難しい蒸し物では時間がかかる傾向がある。しかし、時間無制限であることを考えると全く問題無いレベルである。逆に異常に早く出てきたのは焼き餃子。具の温度が異常に高かったことを考えると、レンジとの併用があったのではないかと私は疑っている。ともあれ、全体的に見れば、特に取り回しが悪いところは無いように見えた。今後、行列ができるようになると変質してしまう可能性もあるのだが、この質を維持することができるなら食べ放題として他店舗に対するある程度の優位性を持った店になると思う。

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コメント

食べ放題なんて、どこも同じようなものだろうと思っていましたが、
意外と差があるんですね。
それにしても「三国志」がこの中では良いほうとは、
やっぱり入ってみないと分からないもんだ。

でも、あの冷やし中華の落差はひどい。

投稿: 酔華 | 2009年8月12日 (水) 10時51分

★酔華さん

どこも大差無いだろうと思っていましたが、
手の抜きどころなどが店によって違うんですよね。
で、その差が食べる側の印象に大きく影響しているのでした。

ほんと、実際に調査してみないと何事もわからないものです。

投稿: 本須 | 2009年8月12日 (水) 21時18分

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