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2009年8月 8日 (土)

食べ放題を征く(序章)

このブログの読者にとってはほとんど縁のない業態かと思うが、近頃中華街では食べ放題のお店が増殖中である。

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食べ放題と言えば、実は私が一番最初に多人数で中華街にやってきた際に、入ったお店がビュッフェ式の食べ放題の某店であった。そして、そこの120分時間制限付きの食べ放題を経験してみて、「なんかこれは違う」感が私の中に残ったのである。

その後、食べ放題でない店はいったいどうなのだろう、と中華街内の店をあちこち食べ歩きを始めた。そのうち、いっそのこと全部回っちゃえと思い始め、いつのまにかほんとにほぼ全部回ってしまうことになり現在に至るのである。もし、あの時に食べ放題でないお店に入って、十分満足して帰宅してしまっていたなら、こんなブログを書いていることもなかったに違いない。かように食べ放題と私とは因縁深き間柄なのであった。

ちなみに、食べ放題以外の店を一通り巡った結果、私としては食べ放題に行くくらいなら同予算で普通に食べた方が満足度が高いという結論に至っている。なので食べ放題店には基本的に寄りつかないし、ほんの気まぐれで5年以上前に1回行ったのが最後である。その際も、やはり結論は揺らがなかった。

が、さすがに5年以上ご無沙汰で、しかも最近の出店状況を見るに、食べ放題も状況が少し変わってきたのではないかと気になり始めた。さすがに5年も経っているのだからいろいろと改善はなされてきているのではなかろうか、安いなりにそこそこのものを提供できるようになってきているのではないか、やはりここは一度調査してみる必要があるのではなかろうか、と。

というわけで、1年ほど前から密かに食べ放題の調査を行うことを決断、予算化を行い、昔からやっているお店が供する食べ放題と、新興のお店の食べ放題を比べてみるという少々無謀な計画を立て始めたのだった。なに、人は負けると分かっていても立ち向かわねばならぬ時があるものだ。今がその時かどうかはかなり疑問だったりするが。

ここで問題となるのは食べ放題に立ち向かうのは一人では無理だということ。ここは人柱、もとい勇者を募らないといけない。実はこれが一番の難関で、普段宴会を共にしている連中は、店に予約して、料理の相談をして、特注のコースを仕立ててもらうことに慣れている人々なわけで、食べ放題なんかに見向きもしないのがわかりきっている。そんな中、あちこち探し歩いてようやく犠牲に道連れになってくれる人を確保することができた。店選定はこちらが行うが、予約が必要な場合は連れの名前でお願いすることにし、こちらはあくまで影に立って調査に注力することにした。

とまあ、前振りが異常に長くなったが、今回から数回に分けて夏休み特別スペシャルとして食べ放題のレポートをお送りしたい(実は当ブログ記事の256本目記念でもある)。このブログの読者にとっては食べ放題なんかほとんど関係ない世界だと思うが、夏場恒例の「あなたの知らない世界」とでも思って読み進めていただければ幸いである。

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さて、横浜中華街における食べ放題店であるが、新興店舗が目立ち始めたのは2006~7年頃からであろう。私が新興の食べ放題店として認識しているのは以下の通り。

2003年12月 「珍味園」が開店?
2005年05月 「皇朝」が食べ放題に業態変更。
2006年11月 「龍江飯店」が「萬来軒」跡に開店
2007年09月 「金龍飯店」が「大上海」跡に開店
2007年12月 「華福飯店」が「明揚」跡に開店
2008年04月 「金龍飯店大通り店」が「海源樓」跡に開店
2008年08月 「鵬天閣」が「順海閣新館」跡に開店
2009年07月 「三国志新館」が「鴻昌支店」跡に開店

「金龍飯店」の開店あたりから数ヶ月ごとに1店舗の割合で食べ放題店が相次いで開業し、中華街の店舗群が変調しつつあることを認識させられたのがこの時期である。ところで、「鵬天閣」は「珍味園」の系列、「金龍飯店」、および同「大通り店」は「龍江飯店」の系列である。系列による多店舗展開を行っているのもこのあたりの特徴であろう。なお、「三国志新館」も「三国志」の系列だし、「華福飯店」は「永福楼」に求人の貼り紙がでていたこともあるので、近しい店舗ではないかと思われる。

今回はあまり深く考えずに、食べ放題の営業歴によって新興から2店舗、従来店舗から1店舗選択し、それらの食べ放題を比べてみることにした。めでたくというか、運悪くというか、今回調査対象となったのは以下の店舗である。

・大珍樓新館 (営業歴数年以上)
・鵬天閣 (営業歴約1年)
・三国志新館 (営業歴1ヶ月以内)

「大珍樓新館」が従来店舗、「鵬天閣」と「三国志新館」が新興枠ということになる。

基本的に食べ放題というのは、原価を下げ、効率を上げ、店のリソースを遊ばせないようにすることによって利を稼ぐビジネスである。原価低減のためにはスケールメリットを追求するための多店舗展開を狙うのが常套であり、系列店舗を増やしているところからもそれがうかがえる。また、店のリソースを遊ばせないようにするためには、とにかく客を詰め込むことになる。食べ放題の呼び込みが異常に多いというのもそういう理由あってのことだろう。

あとは店内の効率を上げる必要があるが、そこには必ず効率化のための各種手抜きが存在する。手抜きがあからさまで客の不興を買えばお店にとって損失である一方、全く手抜きをせずに利が乗らなければお店は存続できない。そこのバランスをどこでいかように取るか、それが各店舗の持つ最大の課題であり、食べ放題を経験する際の見どころとなろう。

次記事からは実際の各店舗の食べ放題についてレポートする。本シリーズは下記のような構成になる予定である。

・序章(本記事)
・鵬天閣の食べ放題
・大珍樓新館の食べ放題
・三国志新館の食べ放題
・終章(まとめと各種比較、解説)

それでは、少々長いシリーズにはなるが、のんびりお付き合い願いたい。

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コメント

いやいや、楽しみですなぁ。
私も食べ放題店が気になって資料を整理しているところでした。
ただ、貴殿と違ってほとんど実食していないので、チラシだけの情報となります。

龍門…永福楼…華福飯店なんですね。

投稿: 酔華 | 2009年8月 8日 (土) 22時34分

仰ってくれれば、隊員の1名として志願しましたのに(笑。
とういか、本須さんが一声掛ければ、体力自慢なブログ読者が片手くらいすぐに集まるはずです。

投稿: ふ゛り | 2009年8月 8日 (土) 23時01分

★酔華さん

今回の調査でいろいろと見えてくるものもあったと思っています。
その辺もつらつらと書いてみたいと考えています。


★ぶりさん

さすがに極秘任務なので、なかなかおおっぴらに声をかけて
というわけにはいかないのですよ。
死して屍拾う者無し、くらいの覚悟が必要なので、
選抜は苛烈を極めるのです。

投稿: 本須 | 2009年8月 8日 (土) 23時15分

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