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2010年2月15日 (月)

この記事も看過できない

以前、毎日新聞の記事があまりにもひどいので頭が痛かったのだが、また別な物を見つけてしまった。

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(本記事中、文字の色づけは引用部分を含み、私によるものである)

今度は読売新聞社記事である。「横浜中華街を歩く」という題名で複数回出ている記事の2番目で、『新潮流は「食べ放題」』と副題がついている。

曰く、

昨年6月。3年ぶりに中華街の実態調査を行った桜美林大教授の菅原一孝さんは、街が大きく様変わりしているのに驚いた。約200軒ある中華料理店のうち、60軒は新しい店だ。

どうもネタ元は毎日新聞の記事と同じく、またもや桜美林大教授の菅原さんのようである。確か、毎日新聞の記事では以下のように書いてあったはずだ。

今年6月に中華料理店に絞って再調査したところ、前回より42店減の197店になっていた。うち52店は新しくオープンした店

毎日新聞の記事の数字が197店が200軒に、52店が60軒になったようだ。前者はともかく後者の切り上げは随分思い切ったものである。基本的に同じ数字を元に言っているのだろうが、この数字がかなり怪しいということについては先の記事で述べた通りである。読売も毎日と同じ事をしているわけだ。結局コメントを取っても裏は取らないのが近頃の新聞屋さん全般に言えることなのだろう。

そして、ひとしきり食べ放題の話題が続いた後にこの記事は以下のように結んでいる。

一方で、「低価格志向の流れとはいえ、最近の新しい店は『安かろう悪かろう』の傾向が強く、心配だ」(菅原さん)と懸念する声もある。

新店ってそんなに質が悪かったろうか?近所の店の競争が激しいところは旧店・新店関係なしに値段が下がる傾向にあるし、値段が下がっている方が下がらない方より品質が低いわけでもないというのが私の印象である。菅原さんは新店舗を一通り回ってみてこの傾向を見いだしたのだろうか?このコメント自体もかなり疑問だが、伝聞という形にしてしまっているとはいえ、そのまま載せてしまっている記事の方もどうかと思う。

私は最近の新聞屋が『(給料が)高かろう、(品質が)悪かろう』の傾向が強く、心配である。こんなことでは部数はこれから下がる一方なのではなかろうか。

それから、副題に出てくる「新潮流」だが、食べ放題が出店ラッシュだったのはしばらく前のことで、すでに系列店舗から食べ放題以外を出す動きに変化しているのは把握できていないようだ。聞なのに情報が古いというのもちょっと考えものである。

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あとはちょっと感覚的な話。食べ放題の店舗についてこんな記述がある。

横浜大飯店の「食べ放題」に、他店が次々と追随した。確かなところは分からないが数十店が「食べ放題」を実施していると言われており、新規参入組には1000円台の価格を打ち出す店も出てきている。

ここで「数十店」って何店舗ぐらいを想定しているのだろう?調べてみると、この「数十」という語は世代や文脈で結構数字に幅があるらしい。21~30とも、51~60とも言われていて、かなり誤差の大きな表現である。総数230店くらいの中の話なので、どう取るかによって大きく印象が異なることになる。文脈からはかなり多いというニュアンスが取れるので、少なくても30店近辺、へたすると50前後を想定しているように私には読める。

で、実際食べ放題をやっている店の数なのだが、私がざっくり数えた程度では23店舗くらいかな、と思っている(なお、系列店舗を落とすとかなり減る)。見落としが多少あるにしても30店舗を越すのは厳しそうだ。この辺は感覚的なものなので問題と言うほどではないのだが、私は引っかかりを覚えた。皆さんは読売の記事の「数十」から何店舗くらいをイメージするだろうか?

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【資料】

食べ放題をやっていると私が思っているお店。以下で23店。他にもあるようならぜひコメントでお知らせ願いたい。ちなみに「金鳳酒家」は最初は食べ放題をやっていなかったが、最近点心のみの食べ放題を始めたようなのでリストに入れている。

01.茘香尊酒家
02.大珍樓新館(*)
03.翠華
04.横浜大飯店
05.興福楼
06.海王
07.招福門
08.桃桃花
09.皇朝
10.上海豫園別館
11.酔龍
12.天天常常回転房
13.大珍樓本館
14.珍味園
15.龍江飯店
16.金龍飯店(*)
17.華福飯店
18.金龍飯店大通り店(*)
19.鵬天閣(*)
20.金鳳酒家(*)
21.三国志新館
22.華龍飯店(*)
23.小尾羊

(*)が付いている店は食べ放題の系列元店がある店。

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毎日、読売と続いたので、次はとうとう朝日だろうか。半分不安で半分楽しみである。

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(2010.2.15 23時半頃修正)食べ放題店リストの醉樓→酔龍に修正。

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コメント

890円食べ放題の「酔龍」もありますよね。

投稿: 酔華 | 2010年2月15日 (月) 23時08分

★酔華さん

あ、間違えました。
11番目の醉樓は酔龍の打ち間違いです。
直しておきます。

投稿: 本須 | 2010年2月15日 (月) 23時38分

ご無沙汰しております。
千禧楼(字テキトーです、すみませんsweat01)も食べ放題をやっていたような気がします。
あと、9月開店の廣翔記新館もありますが、菅原さんが食べ放題も6月に調査したとしたら、数字には含まれていませんね。

それにしても、『確かなところは分からないが数十店が「食べ放題」を実施していると言われており・・・』って、いい加減すぎますね。不確かで伝聞って、新聞として公に発表出来ることではないと思いますthink

投稿: レオナルドデカプリ子 | 2010年2月16日 (火) 00時47分

あ、廣翔記新館は三国志新館の勘違いだったかもしれません。
お詫びに、嫌煙派の活動がんばってきますsign01

投稿: レオナルドデカプリ子 | 2010年2月16日 (火) 01時14分

★レオナルドデカプリ子さん

千禧楼ですね。今度確認してみます。

「確かなところは分からないが~」は確かに恥ずかしいですよね。
新人記者のOJTで書かせている記事なのかもしれません。
それでも普通は掲載前にストップがかかると思いますけど。

嫌煙派の活動、がんばってください。
毎日通っている人が声を上げた方が効果があると思います。


投稿: 本須 | 2010年2月16日 (火) 07時36分

もうズッコケるばかりですね。
でもそんなメディアをマトモに読んで、数字を信用している人も居ないと思います。
斜め読み、読み飛ばしが精々でしょう。

町内史跡となるログは地元町内関係者や、Webサイトが十分役を担っていると思います。

投稿: ふ゛り | 2010年2月16日 (火) 09時09分

記事拝見しましたが・・・ いやぁ・・伝聞を織り交ぜて、思考を一方向に向かわせる・・。

まるで 行き詰って提出した自分のプレゼン資料のようで・・・。

投稿: maruto082 | 2010年2月16日 (火) 12時17分

★ぶりさん

いやいや、いまだにテレビや新聞の情報を信じて疑わない人が
たくさんいるのですよ。

このシリーズの1つめは天天常常回転房の記事だったのですが、
その記事が出た直後は行列になってましたよ。
その後急激に減衰しましたけど。


★maruto082さん

この記事を書いた記者も相当行き詰まっていたんでしょうね。

そうだとしても、毎日の愚をそのまま繰り返してしまう
というのはさすがに品質が悪すぎだと思います。

投稿: 本須 | 2010年2月16日 (火) 19時42分

こんにちは。
やはり新聞テレビの報道の品質低下は著しいものがありますね。
裏をとる手間を省いて、とりあえず表面がよければ出しちゃえ、の感覚だと思います。
ブログの記事じゃないんだから、もっとちゃんとして欲しいですね。
とはいえ、私は既に新聞をとらなくなって8年ぐらいになります。
ゴミが減りました。

投稿: sociton | 2010年2月19日 (金) 10時54分

★socitonさん

日本の新聞、テレビは再販制度や記者クラブ制、電波利権などに
乗っかって好き勝手な商売をしてきましたから、
そろそろつけを払う段階に来ているのだと思います。
現状から質を元に戻すのは困難で、今後は質の良い広告主から
次々に離れていって凋落してゆくことになると思います。

私はここ数年テレビはほとんど見ていませんが、新聞も10年以上買ってません。
ゴミに時間とお金を払うのはもったいないですからね。
時々、包み紙や緩衝材としての新聞紙が欲しくなりますが、
フリーペーパーがたまに配達されるのでそれで間に合ってます。

投稿: 本須 | 2010年2月20日 (土) 09時53分

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