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2010年7月25日 (日)

重た~い話

おいしいものを食べ歩くという趣味を持つ者にとって、もっといろんなものを食べてみたい、それをできるだけずっと続けたい、という欲求は共通のものとしてあるのではないかと思う。

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そのような趣味を長期間続けようとした場合、いったい何が阻害要因になり得るかをふと考えてみた。とりあえず、大きな阻害要因としては2つありそうだ。1つは経済的要因、もう1つは健康的要因である。

1つめは言うまでもなくお金の問題であるが、これはまあどうしようもない。先祖伝来の膨大な資産を食いつぶして生きてゆくことができるケースは別格として、1人前に働き(もしくは相方が働けるようにサポートし)、1人前に納税し、稼ぎの範囲で衣食住を賄い、できれば将来の蓄えも少々行った上でようやく残ったお金を趣味に回すというのが一般的というか、まっとうな姿であろう。このご時世、いつもいつも趣味に回せる予算が潤沢にあるとは限らないが、無理に高額なものに手を出したりしない限り、予算相応の範囲でおいしいものを食べ歩くことは今のこの国ではそれほど難しいことではなかろう。

もう1つの問題。健康的要因の方はやっかいである。おいしいものを食べ歩く場合、ともすれば高カロリー・高脂質を高頻度で摂取する可能性が非常に高くなる。高額和食に走ればまた別だろうが、そこそこの値段でそこそこおいしいものの外食となると高カロリー・高脂質には十分な注意が必要であろう。低価格でお手頃なジャンクフードや甘味系となるともう言うまでもない。

そこで、今回はおいしいものの食べ歩きに伴うリスクや健康管理についてちょっと考えてみようと思う。この先、心当たりのある向きにグサグサ突き刺さる話が出てくるかもしれないが、こういうのはえてして目をつぶって見えないフリをすればするほど我が身に降りかかってくる可能性が高まるだけなので、一度正面から受け止めてじっくり考えてみた方がいいんじゃなかろうかと思うのだ。

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さて、この手の話でまず良く出てくるのはいわゆる「メタボ」。メタボリックシンドロームというやつである。この辺については細かいことは専門サイトを読んでもらった方が良いだろう。以下のサイトなんかが何かと詳しそうだ。

日本生活習慣病予防協会

メタボリックシンドロームネット

この辺を読むに、まず出発点は「内臓脂肪型肥満」のようだ。この内臓脂肪型肥満の指標は以下の通り。

へそ周りのウエストサイズが男性85cm、女性90cmを越えている場合

そしてこの「内臓脂肪型肥満」が何を引き起こすかというと、糖尿病、高血圧、高脂血症の発症とその悪化へつながるようだ。そして、「内臓脂肪型肥満」に加えて血糖、血圧、血清脂質のうち2つ以上が危険域になった時に「内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)」と診断されるようである。

そしてメタボになると何が起きるかというと、動脈硬化の早期進行から心筋梗塞、脳梗塞のリスク大へと進む。途中で出てきた糖尿病はこれはこれで問題で、高血糖から網膜障害、腎臓機能低下、神経障害、動脈硬化、へと進む。どれも発症後の生活水準は大幅に低下し、へたするとライフプランを根底から覆す。おいしいものを食べ続けるなんて言ってられない状態になることは確かであろう。いろいろサイトを見てみると、かなり真剣に回避しないといけないものに見えてくる。

従って、長く健康でおいしいものを食べ続けるためには、出発点である「内臓脂肪型肥満」を回避する、もしくは何とかする必要がありそうである。

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肥満というと、消費するカロリーより摂取するカロリーの方が多く、余分なカロリーが脂肪となって蓄積され、体重が増えている状態を言うのだと思うが、肥満についての尺度は一般にBMI(ボディ・マス・インデックス)が使われているようだ。その定義は以下の通り。

BMI=体重[kg]/(身長[m]×身長[m])

ここで、BMI=18.5~24.9が正常、25以上が肥満である。たとえば、身長160cm(1.6m)の場合、1.6×1.6×25=64[kg]以上で肥満と判定される。成人以降では身長を伸ばす方に動かすことはまずできないだろうから、BMIを動かすには主に体重によるしかない。そこでダイエットという話が出てくる。

基本的に体重増を防ぐ、もしくは体重減を目指すために必要なことは何かを考えてみると、単純に収入と支出の問題であるので、やることは決まっている。

  • 摂取カロリーを減らす
  • 運動してたくさんカロリーを消費する
  • 筋肉をつけて基礎代謝を上げる

これを日常生活に支障を来さず、なるべく苦痛も少なく、趣味を断念することなく達成するのが課題となる。

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というわけで、体重をなんとかするということにどの程度の困難があるのか、一度自分の身体で試してみることにした。

私の場合、これまでは秋冬にはおいしいものをいろいろ食べて2kg程度太り、春から夏にかけては多少食べる量を控えて2kg程度減らすということを繰り返し、ほぼ例年安定した体重を維持してきたつもりである。しかし、20歳を越えると徐々に基礎代謝が落ちてくると言われている通り、これまでと同じようにやっていたつもりが、年々微妙に体重が増えてくるような傾向が見えてきていた。今回の試行でその辺もチャラにしてしまえ、という意図も実は入っている。

さて、今回のダイエットにあたり決めたルールは以下の通り。この他には特別なことはしない。なんとか茶も飲まないし、なんとか軍曹と運動したりもしない。特定の食材ばっかりを食べたりもしない。

  • 毎日、朝食前の状態で体重を測定して記録する。
  • 食べたものについては全部メモする。
  • メインの食事で1日200~300kcalくらいをメドに意図的に食べる量を減らすが、厳密な計算はしない。
  • 間食はなるべく摂らない。
  • 平日は3食確実に取る。
  • 週末中華は減らさない。(ここ重要)
  • 運動は日々の歩く量を多少増やすように気をつける程度で、減量のための特別な運動は本格的にしない。

基本的に、趣味は継続しつつも食べる総量をコントロールすることでどの程度体重を動かせるかという試行となる。そして、今回は基礎代謝を上げるような運動はあまり積極的には行わない。(ほんとはやった方が良いのだが)

以下に管理を始めてから50日分の結果を示す。初日をゼロにした場合、どの程度の変化があったかというグラフである。

Wright01

結果的に50日で約5kg強の減量となった。間食などで余計なカロリーを取らないようにしつつ、メインの食事を少し控えめにすることで、思った以上に順調に体重が減ってゆくことが確認できた。これでいて週末の中華はしっかり食べている。ちなみに最初の数日分は少しできすぎで、これは初日の直前に宴会があってたっぷり食べてしまった反動によるものだと思う。なので、正味は50日で4kg程度と考えるのが妥当であろう。それでも最初は1日あたり50g下がれば御の字かと思っていたので、予想外に良い結果であった。

グラフの推移を細かく見てみると、全般的には減少傾向をもって下がっているものの、連日下がり続けているわけでもないことが分かる。1週間くらいずっと変動しなかったり、むしろ上がったりもしている。以下に前日比のグラフを示す。

Wright02

全般的に前日比で下がることが多いとはいえ、かなり上下のノイズが乗っていることが分かる。数週間単位で落ちていけば良いのであって、前日比で一喜一憂するのはあまり意味が無さそうだ。

以上、体重管理はきちんと行えば、それほど苦痛を伴わず減量が可能なこと、食べ歩きを断念しなくてもなんとかなりそうなこと、日々の継続は短期間ではわかりにくいが、それなりの期間できちんと効いてくること、が確認できたように思う。今後も健康に問題が出ないような体重を維持しつつ、基礎代謝も上げてもうちょっと食べる分量を増やしても大丈夫なように体調管理をしていきたいところだ。

あと、振り返ると、間食(お菓子類)をきっちり落とすというのはかなり重要だと思った。例えば、乳脂肪・砂糖がたっぷり入ったデザートが大体150kcalくらいとすると、それを毎日昼食後に摂った場合、50日分では約1kgの脂肪に相当する(1gの脂肪は約7kcal)。これを我慢できる人と毎日食べちゃう人の差は推して知るべしである。

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【おまけ1】

今回は運動の話をほとんどしなかったが、運動については厚生労働省の資料なんかが役に立つ。

このページの「健康づくりのための運動指針2006」と「健康づくりのための運動基準2006」あたりは読んでおくと良さそうだ。(なお、PDFファイルのファイル名が2つとも同じというマヌケなことをしているので、ダウンロードする時はファイル名を変えて保存すること)

で、一時的な運動によるカロリー消費は結構きついことが分かる。例えば、運動による消費カロリーの簡易計算は以下の通り。

エネルギー消費量[kcal]=1.05×メッツ×時間[h]×体重[kg]

ここで「メッツ」というのは運動の単位らしく、安静にしていた時の何倍の身体活動かを示す物のようだ。通常の歩行は3メッツ、速歩だと4メッツとのこと。例えば体重50kgの人が1時間普通に歩いた場合、

1.05×(3メッツ×1h)×50kg=157.5kcal

と、プリン1個分あるかどうかという微妙な数値となる。一時的な運動でカロリーを消費するというのは結構大変そうだ。

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【おまけ2】

今回、なぜ健康やダイエットに目を向けたかというと、実はあるサイトの方の実例を見たこともきっかけの1つになっている。その方の食べっぷりはもう何年にもわたって質・量共に驚嘆しつつ拝見していたのだが、しばらく前にその方は体を壊してもう好きなように物が食べられない体になってしまった。そして、体を壊した原因はまさにその食生活であった。

毎度、このような食生活をしていたらいつかは体を壊すのではないかなと半分思いつつ、もう半分ではもしかしたらこの方の体質は自分とは全然違うから問題無いのかもしれないと思って見ていた。しかし、結局は何も特別なことはなかったのだ。短期的にはなんとかなっているように見えても、長期的には日々の積み重ね分、いつかはきちんと対価を支払わされるのだということをその実例をもって思い知らされたのであった。

そういうわけで、いつまでもおいしく食べ続けるために、もうちょっと日々の食事に気を使って、楽しい週末中華を続けたいと思う。誘惑はいろいろ多いだろうが。

で、とんでもなく重たい記事になってしまったのだが、ここまでたどり着いた人はいったいどれくらいいただろうか。お疲れ様である。この記事が何かの役に立ったら幸いである。

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コメント

ダイエットは非常に個人差が激しいのですが、確かにこのパターンでやれば、3~5キロは落ちてきますよね。
ワタシも似たようなパターンで5キロくらい落としました。

でもこの辺で壁がきて、どうにも動かないので、結局たまに走るようにしたら効果が。ワタシの場合は、ウォーキングくらいの運動じゃ、到底足りなかったようで(笑)。

運動すると筋肉量が増えるので、長い目でみると減量しやすい体にはなるみたいです。
「たかがプリン一個分」と思えば少ないけど、「ご飯をお茶碗に軽く一杯分」と思えば、毎日の積み重ねも加味すると馬鹿にならないですよ。

あとは食生活のメリハリ、でしょうか。
ガッと食べたら、あとの数日は野菜や豆腐主体にするとか。

ま、ちょっと気をつけるだけでもずいぶん違います。
おたがい適度にがんばりませう(笑)

投稿: アリーマ | 2010年7月26日 (月) 00時41分

油断すると体重が減少してしまうので、結構がんばって食べてきてたのですが、さすがに・・最近は運動量が減ってきた分、体重が減らなくなってきました。
ここら辺で、考えを改め置くべきと真摯に考えております。

投稿: maruto082 | 2010年7月26日 (月) 09時52分

これを商売にするのも禁止でしょうか(笑。

減量のメカニズムは簡単ですね。
人によってバッファーの特性と容量に違いはあれど、まさにこれで全てと言えますものね。

食を欲する気持ちは、密に頭に繋がっている気がします。
摂食に問題があるのは、心にも何かがあるような気がします。

投稿: ふ゛り | 2010年7月26日 (月) 21時22分

★アリーマさん

運動は本当は続けるのがいいんですけどね。
食べるのを控えるよりこちらの方が随分ハードルが高いです。
毎日運動に1時間でも割くのはかなりの精神力が必要かと。
特に今は暑いですし。

まあダイエットは体重を落とし続けるのが目的ではなく、
適正な体重付近にコントロールできればいいので、
適度にがんばる程度でいいのかもしれません。

諦めちゃったり見なかったことにするというようなことが無ければ、
相応に自分にフィードバックがかけられることでしょう。


★maruto082さん

maruto082さんの記事を拝見していると、生命の危機に陥りそうなほど
大量に運動しているように見えるのですが、それでも体重が
減らなくなってくるものなのですね。運動量が比較にならないほど
少ない私はもっと気をつけないと。


★ぶりさん

心身相関とも言いますし、食に限らず心のことと体の欲求のことは
多分ある程度つながっているのでしょう。
ただ、必ずしも相関関係が因果関係につながるわけでもないでしょうけど。

投稿: 本須 | 2010年7月27日 (火) 00時02分

私の場合、BOOCS式ダイエットを使い、
半年で4~5Kgほど減量しました。
朝食は紅茶にジュース程度、
昼食はご飯少々と温野菜類のみ、
夜は宴会並みの飲食OK
という素晴らしい方式でした。

でも、平日中華ランチができなくなって、
やめてしまいました。
そうしたら、あっという間にリバウンドしてしまい、
今は運動系でやっていますが…

投稿: 酔華 | 2010年7月28日 (水) 11時26分

★酔華さん

BOOCS式なんてものがあるんですね。
結果的に私も似たような食べ方をして落としました。
朝昼軽めで夜普通、という感じ。

平日は中華ランチなんてできないので、
これでもなんとかなってますが、
中華街の近所で仕事をする羽目になったら
さすがに夜を軽くして昼に回さないといけなくなりますね。

投稿: 本須 | 2010年7月28日 (水) 23時44分

私は、ここ1ヶ月で体重が2キロ減りましたo(*^▽^*)o

色んな理由がMIXされていると思いますが、中華街に全然行っていなかったのも1つの原因かもしれません!

>週末中華は減らさない
ステキですね!
私も夜は炭水化物は取らないで、その分お昼に…を心がけてます!

あぁ…気がついたら夏…痩せなきゃ…

ですねぇ…ですかねぇ…。。。

投稿: ぶるねこ | 2010年8月 4日 (水) 15時00分

★ぶるねこさん

お、復帰ですね。お疲れ様でした。

夏は何かとヤセ圧力がかかりますよね。
とりあえず1食は好きに食べて、残り2食で調節
するしかないですね。

もちろん、好きに食べる1食は中華ということで。

投稿: 本須 | 2010年8月 4日 (水) 20時04分

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