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2019年12月31日 (火)

2019年を終えるにあたり

2019年ももうすぐ終わり。例によってこの1年を振り返ってみる。

下のグラフは、横浜中華街における中華料理を出すレストランとして私が把握しているお店の廃業・開業状況についてまとめたものである。2019年は2018年に引き続き入れ替わりの激しい年となった。

Graph2019a

今年閉店した店は「北京」「徳記」「福満園餃子バル」「景福園」「天外天」「東方蘭州牛肉麺」「SEN'sキッチン」「永華樓」「桃源邨」「七福飲茶」「新天地」「均元樓」「四川菜館」「客満堂三番館」「福養軒」「新錦江」「愛香楼」の17店舗。

なお、「中南海」は「横浜酒家」に名前を変えたようだが実質同じと判断してカウントに入れていない。一方、「徳記」と「桃源邨」は店舗名は変わっていないが中身が変わったので、廃業と開業両方にカウントした。「福龍酒家」と「吉兆」は立て替えのため別店舗で仮営業中だが、これは廃業・開業のどちらにもカウントしなかった。

今年は「徳記」「永華樓」「均元樓」「福養軒」のような古くからの店の閉店が記憶に残る一方で、「景福園」「東方蘭州牛肉麺」「七福飲茶」のようにほぼ瞬時に消えて無くなった店もあった。

開店店舗の方は「沙具小吃」「頂好茶樓」「徳記(新)」「三国演義」「桃源邨(新)」「川味」「民生炒飯」「鴻利」「成簽尚萬」「蜀地伝説」「餃子伝説総本舗」「海源酒家」の12店舗。

店舗数の推移データは今回で15年分が溜まったのだが、とうとう今年はこの15年間で最も店数が少ない年となった。以下が2005年時点を起点とした店舗数の推移である。2009年まで店舗数が増加し、そこから減少に転じて2013年当たりから横ばいに推移していたのが、2018年から落ち込みが急になって今年に至り、2005年比で7店舗減となっている。

Graph2019b

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今年開店した店をざっとふり返ってみる。

「沙具小吃」はファストフード系の中華店。中国系の若い客がふらっと入ってきて麺をすすってゆくようなお店に見えた。

「頂好茶樓」は台湾系。メニュー数は数品と非常に少なくのんびりやっている感じのお店。魯肉飯は割とあっさり目で穏やかな味だった。

「徳記(新)」は旧店舗から豚足麺などは引き継いでいるものの別店舗。接客なども最近のファミレス的なそつの無い感じに変わっている。確かシェフは「桂宮」出身。

「桃源邨(新)」も経営が完全に変わって料理も台湾系に変わったようだ。毎年夏前に買っていた荷葉飯がもう食べられないと思うと残念。

「川味」は四川系。刀削麺もやっている。あまり目立たないがしっかり作っている感があった。

「民生炒飯」は台湾ナンバーワンの炒飯専業店らしい。プレオープンの頃に食べる機会があったが、その時は正直微妙な印象だった。ただ、数ヶ月後にはかなり改善していたようなのであとは中の人の慣れ次第かもしれない。このまま伸びて中華街ナンバーワンになるかどうかはなんとも言えない。

「鴻利」は香港料理らしいのだが、私の感覚的にはあまりそういう感じがしなかった。今後も調整が入ってくるのだと思うが。

「成簽尚萬」と「蜀地伝説」は火鍋の店のようだ。「成簽尚萬」は謝甜記弐号店の3Fで、「蜀地伝説」は「錦里」の3Fとなかなか気付かない。火鍋なので一人でふらっと入るのはさすがに無理そう。

「餃子伝説総本舗」はちょい飲みありの中華店という感じがする。最初餃子ばかりだと思っていたらメニューは意外と豊富だった。料理も鍋を振ってきちんと作っていた。

最後に、「三国演義」と「海源酒家」は食べ放題店。さすがにもう食べ放題はピークアウトだと思っていたのだが、まだ出店する余地があったとは。

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従来店舗では「南粤美食」と「龍鳳酒家」が今年ブレイクしたようだ。元々「南粤美食」は徐々に客が増えて入りにくくなっていたのだが、テレビに出たらしく一気に行列が膨れあがり今では全く入れる気がしない。「龍鳳酒家」も満席打ち止めになっている光景をよく目にするようになった。年に1回くらいここの排骨飯を食べたくなるのだが、しばらくは難しいかもしれない。

あと、今年の中華街は特に夏頃タピオカ屋が大氾濫したようだ。きちんと把握しきれていないが、50店舗以上はあった模様。冬に入って激減したものの、来年の夏にどうなるのかが気になるところだ。タピオカ自体かなり昔から出している店があるが、それに比べると新店舗の品は、値段が高めで、やたらと甘く、量が多いという印象を受けた。料理店で食事を考えている時には避けた方が良さそうに思えた。

横浜から遠く離れて仕事をする生活ももう何年も経過し、なかなか十分な回数訪問できていないのだが、来年も引き続きのんびりペースで中華街の観察を続けたいと思う。来年はオリンピックなのでホテルが全然取れない気がするが。

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【おまけ1】

「頂好茶樓」隣にあった肉屋の「藤屋商店」が営業を終了していた。店頭に弁護士名の張り紙が貼ってあった。

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【おまけ2】

「福養軒」跡に「漢亭序」という店と思われるところの張り紙があったが、店名を検索しても全然出てこない。いったいどういう店になるのだろう?

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【おまけ3】

西門通りにファストフード系の「煎餅侠」というお店ができていた。小麦粉系の皮で具を包んだお好み焼きっぽいテイストの品のようだが、以外と客が入っていた。値段は1個600円くらい。結構ボリュームがあるので1個食べるとお腹いっぱいになってしまうかもしれない。

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具は4種類から選ぶことができて、包む皮はパリパリとふわふわの2種から選べるようだ。

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コメント

「藤屋商店」が閉店しましたか。
あの辺は最近、歩いていなかったので気がつきませんでした。
また老舗が消えたんですね。

「漢亭序」というおのは、「鑑定女」ではないかと。。。
占屋さんのような気がします。
それとも飲食店か…

投稿: 酔華 | 2020年1月 2日 (木) 11時58分

★酔華さん
すみません、返信が丸1年遅れました。

昨年いろいろと変わったお店もコロナのせいで1年もたたずに
再度方針転換となったりするケースがありそうですね。

今年のコロナのせいでいったいどれほどの店舗に変化が生じたのか
かなり気になります。地元の常連客を多く持っている良質な中小規模
店舗はなんとか持ちこたえて欲しいです。

投稿: 本須 | 2020年12月31日 (木) 23時40分

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